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闘鶏神社で初詣

先日、青春18切符を使って紀伊半島を一周する旅に出かけた。目的は熊野三山のひとつ那智大社とその隣の那智山青岸渡寺、それに那智の大滝にお参りすることにあった。この道中、JR紀伊田辺駅で列車の乗り換えに2時間ばかりの待ち時間ができたことがあった。そこで、駅周辺を散策することに。

JR紀伊田辺駅がある田辺の町は、かの武蔵坊弁慶の生誕地の伝承を持つ。弁慶は講談などの世界において源義経に仕える怪力無双の荒法師として知られ、京都五条の橋の上で源義経と戦ったところは唱歌にも歌われている。歌舞伎の勧進帳では、安宅の関の場面が泣かせどころとして有名である。

JR紀伊田辺駅から歩いて5分ばかりのところに闘鶏神社が鎮座する。この神社には、源氏と平家の戦いである源平合戦の最後の舞台、壇ノ浦合戦で源氏を勝利に導いたとされている熊野水軍の伝説を持つ。熊野水軍は、武蔵坊弁慶の父である熊野別当湛増に率いられていた水軍のことで、源平合戦に参戦し源氏の勝利に貢献をしたことが伝わっている。

熊野別当湛増は元来平家方に加勢していた。しかし、源氏方につくわが子弁慶の要請を受け、源氏あるいは平家のどちらにつくべきかを迷っていた。そこで神意を伺うことにし、神社本殿の前で紅の鶏を平家、白の鶏を源氏に見立て、七番の闘鶏を行った。結果は七番とも白鶏の一方的な勝利であった。そこで源氏につくことになったのであるが、この由来から闘鶏神社と名乗るようになったのだという。

駅前からまっすぐ続く通りを350メートル程度進み左手を見ると神社の鳥居が見える。その鳥居をくぐって社内に入る。参拝客は思ったほど少なく、拝殿前には十人程が参拝を待つ列をなしている。静かで厳かな初詣風景である。

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参拝を終えて駅に戻ったが、思えばこれが今年初めての初詣であった。よくよく考えてみれば、今年は酉年である。その年の初め、たまたま立ち寄ったところが鶏に縁が深い神社であったということになる。

今年は春から縁起がいい。