ビットコイン価格、なぜ6000ドルが重要ラインとして意識されるのか?

 

ビットコイン価格は9月9日に米ドル建で6200ドル付近まで急落、その後6500ドル付近まで戻している。市場関係者は、米ドル建で6000ドルが重要なラインであるとして、今後の動きに注目している。

 

f:id:hsdiscovery:20180920083250p:plain

出典:coinmarketcap.com(一部加工)

 

なぜ6000ドルが重要ラインとして意識されているのか。それには次の二つのことがあるからだと言われる。

ひとつは、2018年以降、6000ドルで反発後、相場は上値を切り下げて推移しているため、ここに心理的な指標が存在するという説。この心理的指標である6000ドルのバランスが崩れることで、どちらか一方に大きくブレイクする可能性があり、警戒が必要としている。

ふたつめには、マイニングの報酬をビットコインで得ている大手マイニングファームが関係している、とする説がある。

マイニングファームの損益分岐点については、想通貨・ブロックチェーン総合情報メディアサイトCoinPostがつぎのように考察している。

  • ファームが安い電力を利用することは前提とした上で、マイニングマシンの損益分岐点は、主にマイニングマシンの販売価格とマシン性能、競争率の推移で変化する。
  • マイニングマシンの損益分岐点は、それぞれのマシンで大きく異なる。
  • マイニング会社として世界No.1のシェアを持つBitmain(ビットメイン)社の市場への影響力が大きいと想定し、ここが有するマシンAntminerS9とAntminerT9に注目。
  • AntminerS9は人気のあったマシンでありAntminerT9は1月に販売が開始されもので、このふたつのマシンの損益分岐点は、それぞれS9が30262元(4,403USD)T9が36792元(5,353USD)となる。
  • T9の損益分岐点は6000ドルのラインにかなり近い位置にあり、片やS9についてはまだ1600USDちかい余力がある。

このようなことからビットコイン価格は6000ドルが重要ラインとして意識されているが、一方で「ビットコイン価格は5000ドル程度が適正だ」との著名エコノミストの意見もあり、今後の市況は予断を許さないところである。